アナウンサーブログ

「つなぐ」

2021.04.29 Thu


県内は多くのところで桜の季節が過ぎましたね。
花びらが散った後の枝をみると、どこか切ない気持ちになります。

陸前高田市ではおととい、白とピンクの可憐な花が、青空に向かって咲き誇っていました。
海から高台につながる津波避難路のハナミズキです。
東日本大震災の津波で長男を失った、市内の淺沼ミキ子さんが中心となり
「避難の目印にハナミズキを植えてほしい」と市に働きかけ実現したものです。

2月に淺沼さんを取材した際に「ことしも元気に咲いてね」と、
目を細めながらつぼみに声をかけていたのを思い出します。
強い海風に吹かれながらも力強く咲く姿を見て、淺沼さんの想いが届いているんだなと感じました。
何百年と咲き続ける花が、震災の記憶を未来につないでいきます。

一方、被災地では震災を知らない子どもが増えています。
陸前高田市立高田小学校では、震災で親を亡くした子も多く、
傷ついた児童の心の安定を最優先に、あえて「震災学習」を行ってきませんでした。

津波で両親を失った金野(こんの)美惠子校長(59)は、自問自答の末、
子どもたちに震災について教えることに決め、去年から授業などで伝えています。
いのちと高台避難の大切さを伝え、被災地で生きるたくましさを育むためです。
教員生活最後の1年が始まり、伝承に向けて模索する姿を、
きょう29日(木・祝)のニュースプラス1いわて「海街リポート」で放送します。

本格的な春

2021.04.09 Fri
けさは、ぶるっと寒さに震えて目が覚めました。
盛岡は春の雪となり、1センチの積雪がありました。まさに「花冷え」ですね。

きょう9日午後1時、盛岡地方気象台は、気象台の敷地にあるサクラの標本木が
「開花した」と発表しました。平年より12日も早く、1953年の観測開始以降、
2015年と並び最も早い開花です。

開花の便りが届くまでは「まだかな…」と、待ち遠しくて「うずうず」していた私。
そして「咲いた」となれば、見ごろのうちにお花見散歩をしなければと「ソワソワ…」。
気持ちの変化で忙しいです。
(石割桜・9日午前11時撮影)
(石割桜・9日午前11時撮影)
4日前につぼみがほころんだ盛岡地方気象台の「石割桜」は、きょう見ごろを迎えたため
取材に行ってきました。その合間に、パシャリと可憐な姿を収めることができました!
さっそくスマートフォンの待ち受け画面に設定しました。うっとり…。

見とれてゆっくりしてはいられません。このあと午後6時15分からのプラス1で、
「開花宣言と見ごろの石割桜」についてお伝えします。
 
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