2019.12.24(火)
2019.12.24 Tue
緻密な網目模様が美しい一戸町鳥越地区の伝統工芸品「鳥越竹細工」は、民芸運動の父として知られる柳宗悦も称賛した、岩手が誇る竹細工です。しかし今、材料となる植物の異変で伝承の危機を迎えています。
ことしの秋、鳥越出身の知人から、地元に自生する竹細工の材料スズタケが「120年ぶりに花を咲かせた」と聞きました。120年に1度だけ咲くなんてロマンチックだな…とはじめは思っていましたが、花が咲いた後は種を落として枯れてしまうのです。その影響で竹細工の材料はほとんど尽きてしまいました。取材をすると、スズタケは今、全国的に世代交代の時期を迎えて枯れてしまい、新たに成長するまで20年かかるとわかりました。
鳥越の職人およそ50人の平均年齢は80歳。材料が尽きて肩を落としていましたが、取材を進めるうちに、技術を未来につなぐ「希望」が見つかったのです。
25(水)と26(木)のプラス1で「鳥越竹細工伝承の希望発見」を2回シリーズでお伝えします!