いわて食の匠 伝えたい郷土料理の技

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くるみ豆腐

  • 奥州市

奥州市江刺藤里地区では、お盆や法事の精進料理の刺身代わりとして必ず作られてきました。今から100年以上前、京都の寺へ精進料理を学びに行った僧侶が、ごま豆腐の作り方を覚え、江刺に自生する豊富なくるみを使ってアレンジしたのが始まりと言われています。くるみは「来身」とも書かれ、元気を取り戻す効果があると伝えられており、普段はせわしなく暮らしていても、人寄せの時くらいは少し珍しいもの、手のこんだものをこしらえて、もてなしの気持ちを表そうとの思いから、「くるみ豆腐」が地域に広まったと考えられています。
甘めの味噌に生姜汁を加えたたれをかけたり、そのままお茶うけとしても食べられています。

ポイント

  • 錬り加減
  • くるみはフードプロセッサーで粉砕しても良い
  • 鬼ぐるみは風味が良いので、油分がでるまで丁寧にすりつぶす
  • ふるいや目の細かいざる等でこす
  • 火にかけたら手を休めず、フライパンの底をまんべんなくかき混ぜる
  • 「の」の字を書くように弾力がでてくるまで十分に時間をかけて練りあげる
  • フライパンや鍋は厚手のもの、へらは平らなものが使いやすい
  • 固まり始めた直後に加熱を止めない
  • 冷蔵庫で冷やすと滑らかさが損なわれるため常温で固める
材料(5人分)
  • むきくるみ 50g
  • くず粉 50g
  • 砂糖 50g
  • 塩 小さじ1/4
  • 水 500ml
【たれ】
  • 味噌 20g
  • 砂糖 小さじ1
  • しょうが搾り汁 小さじ1
  • 酒 小さじ1
  • 水 大さじ1
作り方
  1. 水で濡らした流し箱にラップを敷いておく。
  2. くるみはすり鉢でつぶつぶがなくなり油分が出るまでよくする。
  3. およそ半量(約250ml)の水を少しずつ加えながらその都度混ぜて伸ばす。
  4. ふるいや目の細かいざる等でこす。
  5. 残り半量の水ですり鉢に残っているくるみを洗い流すようにしてふるい等でこす。
  6. 鍋に、こしたくるみとくず粉、砂糖を入れてかき混ぜ、くず粉がとけたら火にかける。
  7. 強めの中火で休まずへらでかき混ぜる。
  8. 全体が固まり始めたら、そのままつやと粘りが出るまで練り続ける。
  9. もったりと重みが出てきたら少し火を弱めて塩を加え、沸々と煮立ち、鍋の底が見えるくらいまで練り上げる。
  10. ラップを敷いた流し箱に流し入れ常温で4〜5時間おく。
  11. 固まったら流し箱から出し、厚めの短冊に切り、大根のつまなどを添えて盛りつける。
  12. たれは、材料をすべて滑らかになるまでよくかき混ぜ、器に盛って、くるみ豆腐に添える。

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