夢・見る・ピノキオ

放送内容

2009年09月06日放送

Vol.23 9月6日  ピノキオ流旅のススメ ノスタルジック大船渡線

  • 時刻表を片手に旅に出ましょう。夏の終わりから秋にかけては、喧騒を忘れるノスタルジックな旅がオススメ。今宵は、レトロなスポットが多い大船渡線へ。各駅停車で、スローな旅をどうぞ。

ピノキオ流旅のススメ、今回の旅の始まりは一ノ関駅から。大船渡線は、一ノ関から大船渡・盛まで105.7キロを走ります。一ノ関市と合併した川崎、東山、大東、千厩、室根をぐるりと回るように走り、宮城県の気仙沼へ。そしてそこから北上し、陸前高田を経て、終着の盛駅を目指します。

陸中松川駅で下車してみるとそこには、旧東北砕石場がありました。その昔、土壌改良剤になる石灰岩の粉を採掘、製造。また石灰肥料を普及させることで困っている農家を救いたいと晩年の宮沢賢治が技師として尽力したところでもあります。宮沢賢治というと、今年、未発表の詩「停車場の向ふに…」という文章で始まる詩の草稿が発見されました。その詩は、この付近を描写しているのではないかと言われているんです。

旧東北砕石場(石と賢治のミュージアム)

【住所】一関市東山町松川字滝ノ沢149-1
【時間】10:00〜17:00
【休】月曜日、祝日の翌日、年末年始
【TEL】0191-47-3655
【サイトURL】http://www.town.higashiyama.iwate.jp/kenji/

ちょっと東山をぶらりすることに。名勝・猊鼻渓、そしてレトロな雰囲気の商店街、点在する綺麗な水場。心が和む風景がありました。また老舗の菓子屋に立ち寄ってみた。大正5年創業・東山軒の昔ながらの田舎まんじゅう1個84円を旅の友に買いました。

げいび観光センター

【住所】一関市東山町長坂字町467
【時間】8:30〜16:30
【休】無休
【TEL】0191-47-2341
【サイトURL】http://www.machinet.jp/geibikanko/

東山軒

【住所】一関市東山町長坂字町318
【TEL】0191-47-2240

次に下車したのは、千厩駅です。 ぶらりしていて目に付いたのが、旧横屋酒造・佐藤家住宅。明治から大正期にかけて建てられた国登録有形文化財です。佐藤家住宅の母屋は、明治34年に上棟された土蔵造りの2階建て。ケヤキがふんだんに使われていて、重厚な作り。足を踏み入れると、大正時代にタイムスリップしたよう。千厩には洋風のモダン建築物もあります。街角資料館です。もともと旧専売局千厩葉煙草専売所だったところで、館内にはレトロで懐かしい品々が…奥には、この地方の葉煙草産業の今昔を知ることができる資料や写真がたくさん展示されています。中には今ではあまり見かけない銘柄の煙草や色々なパイプなど、地域の人々から寄贈された品々も。

旧横屋酒造・佐藤家住宅(酒のくら交流施設)

【住所】一関市千厩町千厩字北方134
【時間】10:00〜16:00
【休】月曜
【TEL】0191-53-2070

せんまや街角資料館(旧専売局千厩葉煙草専売所)

【住所】一関市千厩町千厩字北方129-1
【時間】9:00〜16:30
【休】毎週月曜日、毎月最終金曜日
【TEL】0191-51-3883

千厩をぶらり歩いていると、なにやら手づくり風の建物を発見。ちょっと覗いてみましょう。そこは、なんと温泉でした。温泉の名前は、畑の沢鉱泉・たまご湯といいます。たまご湯は、地元の自治会が管理・運営している温泉なんです。平成16年に皆で力を合わせ完成させました。以来、地元以外の人々との交流まで、輪が広がっているそうです。

畑の沢鉱泉・たまご湯

【住所】一関市千厩小梨字畑ノ沢
【時間】10:00〜19:00
【料金】500円
【休】第2,4水曜
【TEL】0191-53-2618

ピノキオ流旅のススメ・大船渡線ぶらりは、宮城県気仙沼市へ。下車した気仙沼駅は1929年・昭和4年に開業。今年ちょうど80周年を迎えました。その気仙沼では…もちろん海の幸でしょう! 市場に立ち寄ってみると、マグロやフカヒレ、そして今からシーズンを迎えるのがメカジキやカツオです。気仙沼は、メカジキの水揚げが日本一、生鮮カツオの水揚げ量も日本一なんです。

新鮮な海の幸を良心的な値段で食べさせてくれると評判の「居酒屋ぴんぽん」へ。メニューがとても良心的なお値段。刺身盛り合わせ1000円、2000円、4000円があります。例えば2000円は8品を豪快に盛り付けてボリューム満点。どのコースも、遠くからわざわざ来たよというと、さらにサービスしてくれるとか。ほかカツオとメカジキの盛り合わせ1000円、メカジキのカマ焼き400円、モーカの星(モウカザメの心臓)500円。

居酒屋・ぴんぽん

【住所】気仙沼市南町1-2-3
【時間】17:00〜23:00 
【休】日曜
【TEL】0226-23-7007

大船渡線ぶらり旅は、陸前高田市へ。昭和30年代、陸前高田と脇ノ沢の間・松原踏み切り付近に「臨時停車場」がありました。枕木を積み重ねて作ったという簡易のホームは、夏の限定期間だけお目見えしていたようです。高田松原に海水浴にくる人々が随分乗ってきたようです。

大船渡市に入り、細浦駅前の通りに懐かしい雰囲気のお店を発見。戦後、カキ氷をはじめたというコメヤです。一番人気は、今も昔もイチゴミルクだとか。

コメヤ

【住所】大船渡市末崎町細浦67-1
【TEL】0192-29-2870

終着の盛駅では、毎月0と5が付く日に行われている「盛木町市場(さかりきまちいちば)」。に寄りました。まもなく100周年を迎える伝統ある市場とのこと。新鮮な魚は然ることながら、サービスと切符の良さも満点です。また採れたての野菜、果物、漬物、乾物、花や種…何でもあります。

  • ノスタルジックな大船渡線ぶらり旅では、レールが地域を結んでいるだけでなく、交流を育み、心と心も結んでいるように感じました。さぁ、次はどこの沿線の笑顔に会いに行きましょうか…