岩手、宮城、秋田県にまたがる標高1626ｍの栗駒山（須川岳）。そのおよそ8合目にある須川高原温泉は栗駒山登山の出発点です。今回は軽めのトレッキングを楽しみました。灌木の間を縫うように歩き15分ほどで名残ヶ原と呼ばれるお花畑へ。高原に夏の訪れを告げる黄色いキンコウカが迎えてくれました。

二戸市と軽米町、九戸村にまたがる折爪岳。ここは東北でも有数というヒメボタルの生息地です。体長1センチにも満たない小さな蛍は、夏の夜ほんの短い間、光のページェントを作りだします。成虫として生きるのは1週間から10日ほど。燃え尽きるように輝きを放ち、次への命を託します。

ヒメボタル鑑賞の余韻そのままに、麓の金田一温泉を訪ねました。南部藩の指定だったという歴史ある温泉は、開湯380年の貴重な玉の湯の源泉を引いています。侍の湯おぼないは魚屋が営む宿として、料理には新鮮な魚介がズラリ並びます。馬渕川の若鮎を使った造りは、初夏の今しか頂けない旬の味です。

金田一温泉の一画に広がるブルーベリー農園を訪ねました。二戸は今がブルーベリーの旬です。農園には700本ものブルーベリーがあり、糖度の高いバークレーやブルーレイなど4つの品種を育てています。今年の出来は甘みが強く上々。一般の方にも開放しブルーベリーの摘み取り体験が楽しめます。