夢・見る・ピノキオ

放送内容

2010年11月21日放送

Vol.85 11月21日  温かい風景

  • 昔から変わらないもの…、なくてはならない大切なもの…、そして守っていきたいもの…。それらは、岩手の暮らしに脈々と息づいてきました。今宵のピノキオは、時を越えて息づく「温かい風景」をお届けします。

炭と暮らす 陸前高田市矢作町生出地区


炭と暮らす 陸前高田市矢作町生出地区

炭と暮らす 陸前高田市矢作町生出地区 
炭と暮らす 陸前高田市矢作町生出地区

炭と暮らす 陸前高田市矢作町生出地区 
炭と暮らす 陸前高田市矢作町生出地区

岩手県の約80パーセントを占める中山間地域。県民の約半分がこの地域で生活しています。陸前高田市矢作町の生出地区では、炭を使う暮らしが今でも営まれています。 生出地区は、炭焼きやシイタケ栽培に使うナラ材が豊富なところ。炭用は、原木を半年かけて乾燥させてから使うのだそう。以前は、炭づくりの里として、最高級と言われる炭を生み出してきた生出地区。しかし燃料革命の頃から需要が落ち込み、現在では、自家用として細々とつくる程度になってしまいました。かつていたるところにあったという炭焼き窯は、今では数えるほどです。しかし、後を継ぐ若者が出てきています。地区には、炭焼き窯3基を備えた「ホロタイの里・炭の家」があります。ここで働く佐藤勇樹さんです。一度はこの地を離れたものの、戻ってきて炭づくりを手伝っています。先人達から脈々と受け継がれてきた炭焼きの技術を絶やすまい…そんな気持ちが生出の里を支えています。生出の木炭とそれを受け継ぐ人々の心は、いつまでも熱く燃えていて欲しい…ピノキオはそう思いました。

ホロタイの里・炭の家

【住所】陸前高田市矢作町字清水川8-3
【TEL】0192-58-2141

漬物で地域交流 江刺区梁川


漬物で地域交流 江刺区梁川

漬物で地域交流 江刺区梁川 
漬物で地域交流 江刺区梁川

漬物で地域交流 江刺区梁川 
漬物で地域交流 江刺区梁川

昔ながらの生活の知恵と技が詰まっている保存食の作り方などを梁川の産地直売所に漬物を出している工房の方々は、教えあい、またアイデアをプラスして生かしています。メンバーは工房を営んでいるので覗いてみてください。

やまんば工房

【住所】奥州市江刺区梁川字舘下137
【時間】9:00〜17:00
【休】不定休
【TEL】0197-37-2513
【サイトURL】http://www.santyoku-iwate.com/index.html

なたね油で地域を元気に 一関市大東町渋民


なたね油で地域を元気に 一関市大東町渋民

なたね油で地域を元気に 一関市大東町渋民 
なたね油で地域を元気に 一関市大東町渋民

なたね油で地域を元気に 一関市大東町渋民 
なたね油で地域を元気に 一関市大東町渋民

大東町は渋民の「工房 地あぶら」。50年以上前の機械を使い、当時のままの製法で菜種油を作っています。焙煎している燃料には、油粕を肥料にしたリンゴ農家の選定した枝を薪を使用。釜煎りした菜種は、圧搾機にかけて油を抽出します。溶剤を使わず、圧力をかけてじっくりと油を搾り出していきます。昔ながらの製法にこだわったなたね油は、“孫たちへ”という意味の「まごどさ」といいます。後世までつないでいきたい、そんな気持ちがこめられています。工房 地あぶらのお隣りでは、昔ここら辺の農家で作られてきた醤油を引き継いで作っています。ゆっくりと時間をかけて発酵・熟成させたもろみは、家庭の、そしてふるさとの味です。大東町には、棚田が多く遊休農地化がすすんでいるために地域資源循環型作物としてナタネやエゴマ栽培をすすめています。7年前には、ナタネ生産者の会も発足。栽培面積の拡大と県産ブランドの確立を目指して頑張っています。畑にお邪魔すると秋に蒔いたナタネが(アブラナが)少し育っていました。もちろん無農薬で、堆肥使い、安心安全です。そんな皆さんが昔からおやつとして食べてきた「油やき」。小麦粉と黒砂糖、塩、酢を混ぜ合わせ、なたね油を使い焼き上げたもの。是非、試してみては。

工房 地あぶら

【住所】一関市大東町 渋民字和田沢117
【TEL】0191-75-3096
【サイトURL】http://www.koubouziabura.jp/

紅いスローフードを紡ぐ 岩泉町安家地区


紅いスローフードを紡ぐ 岩泉町安家地区

紅いスローフードを紡ぐ 岩泉町安家地区 
紅いスローフードを紡ぐ 岩泉町安家地区

紅いスローフードを紡ぐ 岩泉町安家地区 
紅いスローフードを紡ぐ 岩泉町安家地区

安家はアイヌ語で「清らかな水が流れるところ」という言葉に由来すると言われています。そんな地域に根ざす作物があります。鮮やかなピンク色の安家地大根で、この地区を中心に古くから栽培されてきた在来種の大根ですちょっと硬く保存が利き、辛味が強いのが特徴です。漬物や、蕎麦の薬味、また絞って豆腐田楽に付けて食べたりします。また最近では、短冊に切った大根を天ぷらにしたり、短角牛と地大根をあわせていただいたり。

  • 素朴で変わらない「温かい風景」いかがでしたか。ホッとしたでしょう。それは「原風景」だからではないでしょうか。心のふるさとは、いつまでもあって欲しいものです。