番組審議会

この議事録は公式の議事録をそのまま掲載するものです。

第326回 番組審議会 議事録
平成10年10月20日(火)
テレビ岩手

第326回番組審議会

1.日時

平成10年10月20日(火) 午後1時30分~

2.開催場所

テレビ岩手本社6階大会議室

3.委員総数

12名

  • 出席委員
  • 6名
  • 出席委員
  • 委員長
    斎 藤 徳 美
    副委員長
    谷 村   繁
    委員
    三 原 まなぶ
    委員
    勝   雅 行
    委員
    岩 渕 孝 男
    委員
    岩 動   孝
  • 欠席委員
  • 委員
    菅 野 耕 毅
    委員
    田 沼 征 彦
    委員
    二 宮 柊 子
    委員
    澤 口 たまみ
    委員
    玉 山   哲
    委員
    栗 山 大 義
  • 社側出席者
  • 中 野 士 朗(代表取締役副社長)
    清 水 秀 夫(専務取締役)
    新 沼 栄 喜(常務取締役業務局長)
    横 山 尹 浩(常務取締役報道制作技術担当)
    天 野 雅 行(取締役事業局長)
    阿 部 孝 夫(取締役報道制作局長)
    村 田 憲 正(報道制作局次長報道部長)
    大 村 精 一(業務部長)
  • 事務局
  • 青 山 尚 之(編成部長)
    小 原   恵(編成部)

4.議  題

1.「NNNニュースプラス1いわて」について
    (毎週月~金曜日 午後6:23~7:00放送)

2.その他御覧になった番組についての御意見

5.議事の概要

議題の番組「NNNニュースプラス1いわて」について
 ・地域に密着した題材を掘り下げ、継続して取り上げるのは良いことである。
 ・全国ニュースでは毒物事件など殺伐とした話題が多い中、青いカエルの話題はほのぼのとして好感がもてた。
 ・現在、岩手山火山活動ではさまざまな情報が流されているが、情報の一元化が図られたというニュースは、情報が県民に混乱を与えないために重要である。
 ・“生命の樹”のシリーズは、郷土を誇れるような老齢の樹木を紹介しており、県内に住んでいながら知らなかったことで、インパクトがあり、良いテーマだった。

など、活発な意見が交わされた。

6.審議内容

別紙のとおり

7.審議機関の答申又は改善意見に対してとった措置及びその年月日

特記事項はないが、キー局及び関係局、関連部署に議事録を配布するなど、関係者に審議の内容を伝えた。

8.審議機関の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、方法及び年月日

・自社制作番組「あなたと歩むテレビ岩手」(平成10年10月27日午前11時50分~11時57分放送)で、審議の概要を放送。
・平成10年10月21日(水)付読売新聞岩手版で公表。
・支社・支局に議事録を設置
・当社のインターネットのホームページで議事録を公開。

9.その他の参考事項

資料として以下のものを配布
・テレビ岩手自社制作番組スケジュール表(1998年9月~11月)
・視聴者からの意見の概要

議事の内容

事務局

皆様おそろいになりましたので、番組審議会を始めたいと思います。
 まず、皆様のお手元に、’98年度上半期視聴率三冠王のチラシと、それを記念した新米三合を袋に詰めた物をお配りしています。一食分程度ですが、ぜひ召し上がって下さい。また、先日、系列の番組審議会委員長会議がございまして、斉藤委員長に御出席いただきましたので、その報告をお願い致します。

委員長

10月1日に、日本テレビネットワーク番組審議会全国委員長会議ということで、今回は、北はテレビ岩手、南は熊本県民テレビまで13社の番組審議会委員長が集まり、キー局に御意見を申し上げるということで、私、代表として出席させていただきました。私から申し上げたのは、今、火山の対応について、地域に密着した防災を考えた報道ということで、地元の局が一番状況を把握して対応しています。キー局は、他所の火事のような姿勢で、ワイドショーで取り上げることもありますが、取材等に関してはなるべく一番良く分かっている地元の系列局とタイアップして進めてほしいと、地域の今の問題点についてお願いを申し上げました。また、デジタル化にともない系列局はどう対応するか、という話で、系列局は連携してやっていかなければならないといった話が日本テレビの萩原常務からありました。系列局の夕方ワイドの成功は「ズームイン!朝!!」で各局が日本テレビに映像を送ることで、制作力が上がり、その効果の表れで、これからはこういったものも増やし、系列局の番組に枠を解放していきたいという話がありました。
 いくつか意見があった中で、「ドキュメント’98」は、切り口が鋭く評判の良い番組であるが、放送時間帯が深夜なのでもう少し見やすい時間にできないか、というのが数名の方からありました。日本テレビとしては、ぜひそうしたいが、スポンサーの制約がなく、本当に関心のある方はきちんと見てくれるということで、深夜に設定しているという事情の説明がありました。それから、「時代劇」がなくなったことに対して、復活を求める意見、局アナの芸能人化に対する問題提起、タレントの話し方が日本文化を破壊しているのではないか、ニュースにはきちんとコメンテーターを置いたほうがいいという意見がありました。
 「Vチップ」問題については、各委員長から賛否両論の意見がありましたが、日本テレビの見解としては、番組の選択はあくまで視聴者の自主判断に委ねるべきで、そうすることで家庭内における子供の教育といった親の役割を果たし、青少年が自主的にどう判断するかという育成になる。また、物理的な規制がかかった場合、本来ある報道の自由の中で一定の枠を設けているがそれが破られてしまうという危惧があるといったことから、なるべく「Vチップ」の導入は避け、自主的に対応したいという考えが出されました。たいへん活発な発言が交わされ、いろいろな御意見を拝聴させていただき、たいへん勉強させていただきました。

事務局

ありがとうございます。今日のテーマは「ニュースプラス1いわて」です。10月13日から16日に放送したものをダイジェストで準備しておりますので、御覧いただいてから御意見を頂戴したいと思います。

─ビデオ視聴─

委員長

では御意見をお願いします。

委 員

全国版のニュースを見ていますと、保険金詐欺事件一色ですが、「プラス1いわて」は、ほのぼのとしたニュースがあってほっとさせられました。今、見せていただいた「青いカエル」など、ニュースソースはどうなっているのか、アンテナの張り方に興味を持ちました。実は、私の診療所の駐車場の一面にきのこが生えて、全部採って食べたのですが、街の真中でなぜこういうことが起きたのか不思議に思いました。どうやら遠くから通ってきた患者さんの乗ってきた車に胞子が付いて運ばれ、この天候で生えてきたようです。こういう話も報道の方にお伝えすると取材にいらしたりするのでしょうか。
 ニュースソースとして、「岩手山の火山活動」や「杉の巨木」など地域に密着した話で良かったと思います。今後ぜひ取り上げていただけたらと思っているのですが、盛岡市医師会には、「盛岡市民の少子化を考える会」というのがありまして、高齢化問題以上に重要であるともいえる「少子化」について、女性の晩婚化、小児の急救医療、子供を育てる環境、男性が子育てに参加する機会が少ないなど、いろいろな問題があります。テレビ岩手の加藤アナウンサーも参加していらっしゃいまして、非常に活発な御意見をいただいています。大切な問題ですので、ぜひとも番組で取り上げていただきたいと思います。
 全国のニュースに比べて明るい話題が多いのは良いことだと思います。

委 員

私が見た「ニュースプラス1」の中では、「岩手山噴火予知連絡会」が結成されたというニュースが印象に残っています。今までいろいろな報道がなされている中で、情報の混乱から、いろいろな憶測を生んでいるわけです。20万人に被害がでるとか想像以上の影響があるとか、岩手県が火山県になったような印象を与えています。ニュースの後段でありましたが、斎藤先生の尽力によって情報の一元化が図られるということは、大変結構なことだと思います。火山活動そのものは“神のみぞ知る”ようなものですが、いろいろな憶測を生むような情報が整理されるという意味で、会議の模様が報道されたことを評価したいと思います。
 県民の中には、いつ起こるかわからない火山活動に、イライラさせられたり、ストレス溜ったりがあるわけです。情報が県民に混乱を与えないような形で伝えられると良いと思います。
 岩手県のアンテナショップ「岩手銀河プラザ」が東京銀座にオープンされましたが、広さが750平米と大きな施設で、場所も銀座ということで、投資額も相当だったと思います。この時期だけに県民の反応も大きかったのではないでしょうか。私は成功して欲しいと願う立場で見ております。各県がこういったプラザ的なものを出して競争時代に入っていますので、県民がいろんな形で援護体制を組めるとよいとニュースを見ながら感じました。

委 員

「ニュースプラス1」の時間帯はあまりテレビを見ることができませんので、今、拝見したダイジェストについて感想を申し上げます。一つのものごとに対して深く掘り下げながら、翌日、また、一週間後など継続的に報道なさっているということを感じました。現代の報道は送りっぱなしでその後どうなったか出てこないものの多い中、きっちり後までフォローしているという印象を受けました。シリーズもの、例えば「三陸の大杉」といったものは、以前「岩手の“知ってるつもり”的な番組を」と申し上げましたが、子供に見せたいような内容で、岩手を知る上でも良い番組だったと思います。やはり、報道というのは、一回限りではなく掘り下げた形で追っていっていただきたいと、これを見て、ますます感じました。

委 員

「ニユースプラス1」は、いつも見ておりますが、見落としているものもあったかもしれませんが、今日のビデオの中に雫石川での「河川重油流出」がありまして、今まで同様の事故にどんなものがあったのかというデータがあるとよかったと思います。
 古着ショップは、盛岡に本店があるということですが、私はその存在を知りませんでした。断片的にとりあげるとそれっきりになりますが、継続していくとインパクトが強くなると思います。シリーズ「命の樹」は大変興味を持って拝見しました。この地に長く生活しているとかえって気付かず知らないもの、それを見せてくれたと思います。この巨木は郷土を誇れるもので、あれだけの年数を生き延びているというのは、インパクトがあり、シリーズとしてよいテーマだったと思います。我々にとっても知らない事を教えてくれるものでした。

委 員

私は、先週の「プラス1いわて」を全て見まして、岩手山の火山活動に関連しての防災、台風の自然災害、景気の低迷などさまざま話題を取り上げていました。特に印象に深かったのは花泉町の「青いカエル」の映像で、突然変異だと思うのですが、今年の自然界を反映しているような印象を受けました。私が一番大きなニュースだと感じましたのは、松本俊介画伯の作品が練馬区立博物館で公開されているという話題で、彼の作品は今の時代をみつめる大切さを教えてくれるようなもので、再評価されるのは嬉しいことだと思います。
 また番組の冒頭と最後、天気予報のとき、ニユーススタジオの外の風景を映していますが、これはニユースが岩手の今を伝えるということで、共感がもてます。これからも視聴者の元気が出るようなニユースを伝えていただきたいと思います。

委員長

夕方の時間帯は民放各社のニュースが集中していまして、私はチャンネルをまわしながら、各社を見くらべますと、いかに深くテーマを掘り下げるか、同じテーマを取り上げてもそれぞれ違ってきます。制作者の考え方、現場がいかにいろいろな映像を取ってきて、それをどう選ぶかで内容の濃さが変わります。蓄積の差があると思いますが、新旧で落差があると思います。夕方のニュースの役割を考えると、地域に関連した必要な情報をいかに早く的確に伝えるか、そして地域性を紹介して広く理解してもらうという両面性があると思います。それがうまくマッチングして動いているというのが、「ニユースプラス1いわて」に対する感想です。
 ご指摘がありました噴火予知連には私も関わりがあるのですが、会長の統一見解が出されましたが、行政の方も地元の情報が一番的確で分かったということで、評価が高かったと思います。
 いつも職場で見ているのですが、ニュースの最後に地域で今日はどんな出来事があったかまとめると、一つの情報元としてよいと思いました。
 委員の方からは、地域に密着した題材を掘り下げ、継続して取り上げるのはよいことである、またそれを一つの提言まで発展させてほしい。また、ほのぼのとしたニュースは、みなが地域でがんばっていこうというプラスの意味合いでよい題材だった、といった意見がありました。
 先程、お話のあったニュースソースについて、これだけ多くの話題を取り上げるのに、取材スタッフが全部アンテナをはりめぐらすというわけにはいかないと思いますが、その点について説明をお願いします。

社 側

我々にはネットワーク網がありまして、県内支局と、東京支社に報道部員を置いております。また、記者クラブというものがありまして、そちらには取材依頼等の情報も入ります。また、視聴者からの情報提供というものもありまして、「青いカエル」の話題は視聴者から寄せられた情報で取材に行きました。
情報発信をする立場として、岩手の中でなにが大切な情報かを考え、専門家の協力をいただきアカデミズムな視点を持つことも大切だと考えます。

委員長

ニュース源として、記者クラブへは、いろいろな情報の投げ込みがありますが、なにをどう選択して伝えるかということが重要だと思います。まちがいのないものは、どんどん流していただきたいと思います。

社 側

昔は、ニュースはIBCというイメージを持つ方もいらっしゃったようですが、今は視聴率でも互角で、深みと広がりを持ってきたと思います。これからも事故情報だけでなく、身近で生活に密着したニュースを放送していきたいと思います。

事務局

次回の番組審議会は、11月17日に開催します。テーマは、毎週日曜日夜10時30分放送の「夢・見る・ピノキオ」です。