番組審議会

第379回 番組審議会 議事録
平成15年 7月15日(火)
テレビ岩手

1.日  時

平成15年7月15日(火)  午後5時00分~

2.開催場所

盛岡グランドホテル

3.委員総数

15名
出席委員  11名

  • 出席委員
  • 委員長
     川嶋 静夫
    委 員
     堀内 三郎、山本 玲子、重石 晃子、山田 忠利、須藤 春樹、
     和田 利彦、梅村 俊男、藤元 隆一、高橋 三男、澤田 博司
  • 欠席委員
  • 副委員長
     清水 健司
    委員
     黒岩 幸子、藤田 道彦、鎌田 強
  • 社側出席者
  • 新沼 栄喜(専務取締役)業務・東京・大阪担当
    横山 尹浩(専務取締役)報道・制作・技術・広報・番組審議会担当
    高橋 甫和(役員待遇技術局長)
    千葉 正範(業務局長)
    淵沢 行則(制作局長)
    鈴木 直志(報道局専任局長)
    大村 精一(業務局次長)
  • 事務局
  • 青山 尚之(業務局次長)番組審議会事務局長
    小原 恵(業務局編成部主任)
    八重樫 雅弘(業務局編成部主任)

4.議  題

1. 放送倫理・番組向上機構「BPO」について
2.「平成15年1月から6月のテレビ岩手の番組を振り返って」
3その他の番組について、お気づきになった点

5.議事の概要

「ズームインSUPPER」内でのFBS福岡放送のやらせ問題について社側からの説明、新設された放送倫理・番組向上機構「BPO」についての解説がされた後、平成15年1月から6月のテレビ岩手の番組について各委員から意見や要望が出された。各委員からは、「いわての花鳥風月」などについて、テレビ岩手が良質の番組を継続して制作しているとする評価が出された。また、「ズームインSUPPER」での「やらせ問題」については、「やらせ」と「演出」の差異を明確にして番組制作に今後も臨むよう要望が出された。

6.審議内容

別紙のとおり

7.審議機関の答申又は改善意見に対してとった措置及びその年月日

特記事項はないが、キー局及び関係局、関連部署に議事録を配布するなど、関係者に審議の内容を伝えた。

8.審議機関の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、方法及び年月日

・ 自社制作番組「あなたと歩むテレビ岩手」
(平成15年7月22日(火)午前11時50分~11時57分放送)で、審議の概要を放送。
・ 平成15年7月16日(水)付読売新聞岩手版で公表。
・ 支社・支局に議事録を設置
・ 当社のインターネットのホームページで議事録を公開。

9.その他の参考資料

資料として以下のものを配布
・放送倫理・番組向上機構「BPO」概要
・テレビ岩手自社制作番組一覧(2003年1月~2003年6月)
・テレビ岩手自社制作番組放送スケジュール(2003年7月~2003年9月)
・テレビ岩手放送番組タームテーブル(2003年7月~2003年9月)
・視聴者からの意見の概要

議事の内容

事務局

定刻ですので審議会を始めます。
今回からJR東日本の盛岡支社長に赴任した澤田支社長へテレビ岩手の専務取締役である新沼から番組審議会の委嘱状を渡したいと思います。

- 委嘱状の交付 -

事務局

では番組審議会の委員を宜しくお願いいたします。よろしかったらご挨拶を頂ければと思います。

委 員

6月26日付けで前任の萩野に代わり盛岡支社長になった澤田と申します。宜しくお願いします。テレビはこれまでニュース以外は全く見なかったため、このような職を務めることができるかどうか不安ではありますがこのような役を頂いた事を機会にして精一杯取組みたいと考えています。どうぞ宜しくお願い致します。

事務局

番組審議に入る前にテレビ岩手から何点かご説明申し上げたい事がございます。では専務取締役の新沼からお話させていただきます。

社 側

6月27日に行われた日本民間放送の東北・北海道ブロックの審査会で「いわての花鳥風月」が日本民間放送連盟賞が内定しました。
日本民間放送連盟賞は昭和28年、番組・CM・技術の向上を図ることを目的に創設されたもので、今回、「いわての花鳥風月」が受賞した放送活動部門は社会へ多大な貢献をした作品を表彰するもので、全国を7ブロックに分け各々1位が受賞するものです。「いわての花鳥風月」は後世に残したい岩手の風景と、そこに生きる人々の姿を丁寧に描き、岩手の素晴らしさをよく伝えている、そして、この番組をDVDで小学校へ配布し学校教育でも利用してもらうことが評価され受賞となりました。尚、表彰は10月16日、「第51回民間放送全国大会」の式典の席上行われるという事です。
次はあまり報告をしたくない事なのですが、実は5月29日に放送しました「ズームインSUPER」の中で系列局の福岡放送が制作・放送した「赤ひげ先生奮闘記」の内容がやらせであった事が判明しました。系列の会社の事でありますので私たちからも報告・謝罪をしなければならない問題であると考えています。きょう、東京で「ズームインSUPER」の全国デイレクター会議が開かれ、明日は緊急の「東京支社長会」が開かれることになっています。その中で新たな事実や対応策などが出てくると思いますので、後日改めて皆様にご説明申し上げようと思っています。

事務局

番組審議会の担当役員が天野から横山へ変更することになりました。横山専務から挨拶をいただきます。

社 側

天野常務がこれまで番組審議会の担当役員でしたが退任されましたので、これからは私・横山が勉めさせて頂きます。これまでと同様、番組審議会を重視する方針を進めてまいりたいと思いますので宜しくお願いします。

事務局

民放連とNHKでこのたびBPOという組織を立ち上げました。BPOについては業務局次長の大村から説明させて頂きます。

社 側

今月1日に設立された放送倫理・番組向上機構、BPOは放送による言論・表現の自由を確保しながら、視聴者の基本的人権を守るため、人権や青少年と放送倫理の高揚に寄与することを目的にしていて、これまでに活動していた、「放送番組委員会」「BRC」「放送と青少年に関する委員会」の3つの委員会を運営する、放送界の自主的な機関です。

事務局

本日の審議の議題は「平成15年1月から6月のテレビ岩手の番組を振り返って」ということになっています。

委員長

それでは、「平成15年1月から6月のテレビ岩手の番組」についてご意見をお願いします。

委 員

先月に「いわての花鳥風月冬編」と「ピノキオ」を見ました。「いわての花鳥風月」では岩手にとって素晴らしい季節を取り上げられ、またキレイな映像が映し出されていました。フクロウや重茂の海の風景もとてもよかったです。雪渓も今のこの時期にみるととても素晴らしいものであると感じました。番組のナレーションもとても良いムードがありとても楽しんで番組を見ました。「ピノキオ」では室根村が紹介されていましたが同じ岩手でも訪れたことがない街でありましたが、この番組を見て是非行ってみたいと感じました。

委 員

「いわての花鳥風月冬編」が日本民間放送の賞を受賞されたという訳ではないのですがとても印象深い番組だったと思います。上半期の自社制作番組を見てみると、ひじょうに良質な番組を作っていると思います。その中でも5月に放送した「韓国女子教育の母 淵沢能恵」は地元の人でさえ知らない人物を紹介した事はとても素晴らしいことであると思います。報道番組ではそれぞれの組長に話しを聞く番組を多く制作されていますが、その中でも増田県知事と北川前三重県知事の対談は、全国的にも注目されている2人が出演をして、とてもタイムリーでした。

委 員

地方局の役割は、地域に密着したものを制作・放送することだと思います。地方の時代と言われていますが、岩手県内を見てみても盛岡に人口が集中しています。盛岡の人々の嗜好が重要であることは理解できるが県内隅々の視聴者が求める情報を発信して頂きたい。福岡放送の「やらせの問題」については番組制作の過程において意図は当然あるとは思いその中で演出が発生することは理解できるのであるが、「やらせ」と「演出」の区分けをきちんと持って番組制作にあたって欲しいと思います。

委 員

「いわての花鳥風月」は非情に良い番組だったと思います。最近テレビを見ていてよく思うことは「犯罪の低年齢化」を防止できるような場をテレビ局が作ることができないかという事です。

委 員

テレビ岩手は昔から安心して見ることが出来る放送局であると思います。さきほどから「いわての花鳥風月 冬編」の話題が出ています。以前、「いわての花鳥風月 秋編」をこの番組審議会で取り上げた時にはあまりかんばしい評価は上がりませんでしたが、その後、それらの意見を参考にされ取組まれたことが受賞のきっかけになったのかと思いました。「5きげんテレビ」「どこか行こうヨ」「ニュースニュースプラス1いわて」などを見ていますと、他局のアナウンサー達はタレント化していますが、テレビ岩手のアナウンサーにはそのようなタレント化をしていないところが親しみを感じられるのだと思います。

委 員

テレビ岩手の自社制作番組は4つの種類に分類できるのではないのでしょうか。1つは、ニュース性を重視した番組、「ニュースプラス1いわて」や「5きげんテレビ」などがこの番組にあたるのでしょうか。視聴率の高さからもこれらの番組が視聴者に高く支持されていることが分かると思います。もう1つは地方自の問題です。堅苦しい問題ですが大切な事であり、これらの問題を非情によく捉えていると思います。
 この問題への取組として「いわて大航海地代」という番組を作られて、これからの地代の行先をテレビ岩手なりに捉えていると思いました。「いわての花鳥風月」は地方局では取り上げにくいものがあるとは思いますが、こういった題材を長期間に渡って取材されるのも素晴らしい事だと思いました。最後に質問ですが、今の様々な問題を鑑みると、視聴者との双方向性が大切であると思いますが、その手段として大きな役割を占めるテレビ岩手のホームページの状況を教えていただきたいと思います。テレビ岩手の上半期の番組は県内の状況を広く伝えていると高く評価できると思います。

委 員

上半期の自社制作番組の一覧を見て、あまり番組を見ていない、という事が正直なところです。しかし、テレビについてはやはりその影響の大きさを感じます。「どっちの料理ショー」は好きな番組であり、時間が許す限りは視聴しています。食材を全国各地へ探し歩き、あっと驚くような食材を見つけてくる。以前は岩手県の短角牛が紹介され、今の健康ブームに乗って脚光を浴びていました。農業県岩手としても、このような情報を全国に発信することはとても重要な事だと感じました。

委 員

日本語、言葉の乱れが顕著になってきているとテレビを見ていて感じます。その原因はテレビに出演しているタレントの影響が大きく出ているのだと思います。休日の朝、釣り番組を見るのが好きで、実際に釣りに行くことが好きなもので、早朝の天気予報は欠かせないのですが、釣りの時には潮が何時に満潮になり干潮になるかが重用なポイントです。波の高さについては情報がありますが、潮の状況についても取り上げていただきたいと思います。もうひとつは、プロ野球中継の事ですがセリーグでは巨人が低迷し阪神が独走する状況です。野球中継でも今までと同じやり方ですと視聴者の興味を引き付けられないと思いますが、その点を聞かせてもらいたいです。

委 員

7月の「いわて特盛! 5きげんテレビ」ないで特別な枕を紹介していました。この枕は高価なため、2年前から販売して100個ぐらいしか販売されていませんでしたが、番組で取り上げたところわずか2週間で80個も販売されたという事を耳にしました。この話からもテレビの持つ影響力を感じたところです。

委 員

今日からこの会に参加したわけですが、皆さん見識もった意見を述べられていますので私も次回からは十分に準備をして臨みたいと思っています。また、皆さんが「いわて花鳥風月」の感想を述べられていますので、私も是非番組を見てみたいと思いますので宜しくお願い致します。

委員長

各委員からいろいろな意見を頂戴しましたがテレビ岩手の自社制作番組は高い評価であり、上半期の視聴率も三冠王を獲得されているという事は、それだけ内容が充実している証なのだと思います。私は朝、「ズームインSUPPER」を見ていますが、その中で経済・マーケットの情報がない事が財念であり、この情報をお願いしたいと思います。「どこか行こうヨ」は岩手県内の隠れた名所や情報がとても楽しみでこれからも続けて欲しいと思います。ひとつ気になっていることは、顔にモザイクをかけたり音声を変えたりする映像が目に付きます。テレビの影響度や使命ははっきり顔を出して意見を言うことが大切だと思っています。テレビ岩手がどうという事ではありませんが、テレビ業界全体に対して言いたいと思います。
では各委員から出た意見や質問に回答をお願いします。
 ひとつは「貧乏に幸あり」に続く番組を制作して欲しいという要望が出されています。FBSのやらせ問題に関連したもので「演出」と「やらせ」の違いについて考えていただきたい、という意見が出されています。また、ホームページの活用状況についての質問が出されています。

社 側

「満潮」「干潮」の点は湾ごとに細かく出すのは難しく、大雑把な情報しか入らないのが実情です。経済やマーケットの情報を取り入れるという点についてはキー局である日本テレビに「全国編成責任者会議」などの場で訴えて行きたいと思います。

社 側

やらせの問題についてですが、演出者の訴えたい事を効果的に、分かりやすくするために演出という手法があるのですが、「やらせ」というものは無い物を作り上げる、偽造ですからこれはやってはいけないことであります。「貧乏に幸あり」についてはこのような物を取材・企画すると伴に、日本テレビに対して上げて行きたいと思います。

委員長

その他なにかありますでしょうか。それでは事務局の方からお願いします。

事務局

次回の番組審議会は、9月16日火曜日に開催いたしますのでよろしくお願いします。以上で番組審議会を終了いたします。