アナウンサーブログ

見方・見え方

2025.10.16 Thu

午後10時半、東京・渋谷のスクランブル交差点。先日、上京して知人に会い、互いに近況報告をして別れました。地方との活気の差は昼よりも夜に顕著で、ここは眠らない人と建物でいっぱいです。

 私は寝ないと次の日にスーパーポンコツマンになってしまうので、電車に乗ってホテルに向かいました。近年の公共交通機関は、乗客がほぼみんな揃ってうつむいてスマホを凝視します。

 なので誰かの手がせわしく動いていると目立つのですね。
向かいの席で、初老の女性が編み物をしていました。
※当時の光景をAIで再現しました。実物に近い。
※当時の光景をAIで再現しました。実物に近い。

 バッグの中から赤い毛糸を手繰って、かぎ針一本ですいすい進みます。直径10センチぐらいの筒を成して、指が通りそうな穴がいくつか開いたあれはなんだろう。手袋?そもそもどこの駅から乗っていた…環状の山手線を編み物しながら何週もしていたりして…。
 しばらくして私が先に電車を降りました。出来はどうなったか知りたかったけれど、付いていってしまうと色々危ないので控えました。
 都会の夜の電車は面白いことばかりです。様々変わる車窓を背景に、友人とひどく酔って飲み会の反省をしている人、泥のように眠った人、どんな服を着てどんな髪型をしているか。ん?いい匂いの香水だな。人間観察は止められません。

こうして「人を見ている私」を見ている人も、幾らかいたでしょう。どう映っていたかな。「なんだあのオジサン」て感じかな。それか車内の手すりか吊り革と一緒かな。