第372回 番組審議会 議事録
平成14年12月9日(火)
テレビ岩手

1.日時 平成14年12月9日(月) 午後4時30分〜
2.開催場所  盛岡グランドホテル
3.委員総数 13名
出席委員 9名

出席委員

委員長
 川嶋 静夫
副委員長
 清水 健司
委員
 黒岩 幸子、荻野  洋、山本 玲子、谷藤 善範、山田 忠利
 須藤 春樹、和田 利彦

欠席委員

委員
 堀内 三郎、藤田 道彦、鎌田 強、重石 晃子

社側出席者

中野 士朗(代表取締役社長)
新沼 栄喜(専務取締役)
横山 尹浩(専務取締役)
天野 雅行(常務取締役)
阿部 孝夫(取締役事業局長)
照井 芳夫(メディア戦略室長)
村田 憲正(報道局長)
高橋 甫和(技術局長)
渕沢 行則(制作局長)
鈴木 直志(報道局専任局長)

事務局

青山 尚之(業務局次長)番組審議会事務局長
多田 清人(業務局編成部専任部長)
小原  恵(業務局編成部)
4.議題 1.平成14年のテレビ岩手の番組について
2.その他ご覧になった番組についてのご意見
5.議事の概要 「今年1年のテレビ岩手の番組」について審議した。
 委員からは
 ・自社制作の番組が多く、一本一本が丁寧に作られ、作り手の意図がよく伝わってくる。
 ・岩手から全国への情報発信や、県内のリーダー的人物・出身の偉人の紹介に力を入れてほしい。
 などの意見が出た。
6.審議内容 別紙のとおり
7.審議機関の答申又は改善意見に対してとった措置及びその年月日
特記事項はないが、キー局及び関係局、関連部署に議事録を配布するなど、関係者に審議の内容を伝えた。
8.審議機関の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、
  方法及び年月日
・自社制作番組「あなたと歩むテレビ岩手」(平成14年12月24日午前11時50分〜11時57分放送)で、審議の概要を放送。
・平成14年12月11日(水)付読売新聞岩手版で公表。
・支社・支局に議事録を設置
・当社のインターネットのホームページで議事録を公開。
9.その他の
  参考資料
資料として以下のものを配布
・テレビ岩手自社制作番組放送スケジュール
(2002年12月〜2003年1月)
・視聴者からの意見の概要

〈議事の内容〉

事務局 12月の番組審議会を始めます。岩動委員長、玉山委員が前回で任期がおわりまして、今回から新しく和田利彦委員に参加していただきます。専務の新沼より委嘱状をお渡しします。

−委嘱状交付−

事務局 今日のテーマは「この1年をふりかえって」です。
社長がご挨拶を申し上げたいといっておりましたが、急用ができまして少々遅れてまいりますので、わたくしのほうからこの1年の動きについて説明させていただきます。
今年の4月に個人情報保護法案・人権擁護法案・青少年有害社会環境対策基本法案のメディア規制三法案について、皆さんに審議していただいた結果、報道の自由を阻害するということで、反対声明を採択いただきました。現在まで177局が審議しまして、74局が反対声明をだしております。その結果、個人情報保護法案につきましては、廃案、修正後次期国会で上程という見通しがついております。人権擁護法案については継続審議、青少年対策法案については上程されずということです。
視聴率は、10、11月平均で「5きげんテレビ」14.5%、「プラス1いわて」19.0%と自社制作番組も好調で、10月第2週の「プラス1いわて」は21.2%という最高記録をマークしました。
また、弊社の制作したドキュメンタリー「貧乏に幸あり〜ガンコ親父と7人の子どもたち〜」が日本民間放送連盟賞の教養部門で優秀賞ということになりまして11月の民放大会で表彰されました。
番組審議会の任期は12月からですので、新委員長、副委員長を選任していただきたいと思います。

−委員長 川嶋 静夫氏 選出−
−副委員長 清水 健司氏 選出−

委員長 会議を紛糾させないように務めさせて頂きたいと思います。皆様のご協力をお願いします。それでは本日のテーマにつきましてご意見をお願いします。
委員 ニュース関係の印象ですが、話題ものを中心に構成・着眼点がよく、それが高視聴率につながっていると思います。東京発で、中央での岩手関連のニュースがふんだんに盛り込まれ、「プラス1いわて」の中身を濃いものにしたと思います。地域内の動き、県内で起った事件・事故を報道するのだけでは不十分な時代で、視聴者もプラスアルファのものを要求していると思います。全国的に岩手の人や物産がどのように活躍しもてはやされているかなど、全国各地から発する岩手のニュースが多く盛り込まれれば、さらに良い内容になると思います。記者の派遣も大変だと思うので、系列局の連携も考えてみると良いと思います。
委員 平素は自社制作の番組を見る機会も少なかったのですが、テレビ岩手の番組は、岩手の自然の映像が素晴らしいと思います。それは、岩手の自然そのものがよいだけではなく、またカメラマンの技量だけではなく、制作の努力だと思います。わたくしが以前住んでいた静岡の箱庭的な自然と異なり、雄大ながらも繊細さのある自然をもっていて、それをきちんと映像化していると思います。
自社制作番組のリストにある3つの番組について感想を申し上げます。
先ほどお話もありました、民放連の賞を受賞された「貧乏に幸あり」は素晴らしかったと思います。人が生活していくということの原点をみるような思いがしました。貧乏でお金もなくものもない、それが生活にどう関わっていくのか。家族もそれをうけいれておなじ生活をしていることに感心し、我々の暮らしも見直さなければと感じました。今後、子どもたちが成長したらどのようになっていくのか興味をもちました。
「イーハトーブトライアル」の番組は、トライアルの競技だけではなく、沿道の人達がいろいろな形で応援している姿が取り上げられていて、感動しました。
「夢・見る・ピノキオ」は県内情報を発信する番組ですが、肩が凝らずに情報が得られ、落ち着いてみられる構成になっていると思います。
また、前にもお話したことがありますが、岩手から全国へニュースを発信する機会をふやしていただきたいと思います。「ズームインSUPER」も、以前は岩手からも中継があったりしたのですが、最近は内容がかわってきてあまり面白くなくなってきた気がします。キー局の番組では、「ウエークアップ」が好きで見ていますが、世の中のことを分かりやすく解説していて、コメンテータも偏見がない人だと思います。
委員 先ほどお話にもでてきましたように、岩手に住んでいる人間として、岩手から全国への情報発信には力を入れて欲しいと思います。
テレビ岩手の番組は、丁寧に作られた自社番組が多いと思います。委員になって以前よりも番組を真剣にみるようになったのですが、あらためて、作り手の意図を考えるようになりまして、いろいろな思いが伝わってくるような見方ができるようになりました。テレビに求められている真実は「事実」と「実感」の二つがあって、テレビがもっている役割はニュース・ドキュメンタリーでは主に「事実」を伝えることだと思いますが、それ以外の真実、「実感」というのでしょうか、受け手側は、たくさんの情報の中から「事実」の選択をするのですが、どういう「実感」を視聴者にもたせるかは作り手側に責任が大きくなっていて、「実感」をもたせてくれる番組が今後ますます必要になっていくと思います。その中で、地域から全国に向けて情報発信し、岩手について「事実」だけではない「実感」を与えるようにPRしていただくことは、重要だと思います。
テレビ岩手の自社制作番組は今後も期待感をもって拝見させていただきたいと思います。
委員 番組審議委員になって1年経ちますが、以前からテレビ岩手の番組は、好きでよく見ていました。テレビ岩手の番組の中でも、「5きげんテレビ」は肩肘はらないで見ることができ、その続きで「ニュースプラス1」をいつも見ています。
また、テレビ岩手の番組にでているアナウンサーの方が、あまり構えないで謙虚さがあり、好感がもてます。「おもいッきりテレビ」の高橋佳代子さんは、見ているだけでリラックスでき、おおらかな気持ちにさせてくれます。彼女はむかしからその姿勢を崩さない方で素晴らしいと思います。先ほどでてきた「夢・見る・ピノキオ」は、映像も素晴らしいのですが、ナレーションもよいと思います。それ以外の自社制作番組もナレーションが上手いと感じるものが多くありました。
「愛すべき大科学者田中館愛橘」「いわて大航海時代」などの番組は、私もこだわりのあるテーマで、以前の審議会で意見を申し上げましたが、いろいろなことを考えさせられる番組だったと思います。「貧乏に幸あり」はずっと映像記録をとってきたものが編集されており、山形村の小学校につきましても、記録をとっていらっしゃると思いますが、その後についてもまとまった番組がみられるのではないかと楽しみにしております。
委員 先ほどもお話がありました「貧乏に幸あり」は、心に残る番組で、賞を受賞したのは、典型的な岩手らしさが出ていて、人物に焦点をあわせたというのがよかったからだと思います。「夢・見る・ピノキオ」は、お店を取り上げる場合も単にレストランや食べもの屋の紹介ではなく、料理人の生い立ちや生きざまなどもとりあげていて、色調も静かな感じで、寝る間際にみるのにふさわしいと番組だと思います。
いままでも、テレビ岩手ではいろいろな自治体の長をとりあげていますが、私が会ってみて特徴があってすばらしい思うのは葛巻町長です。町長も専務理事も20年前の高橋町長のもとで育った方で、それによって今の体制ができていて、町の経済をどうやっていくかつきつめて考えていると思います。私もこれからの岩手の経済は大変厳しいと思っていますので、テレビの番組も、岩手県民は今後どうやって食べて生きていくか、考えながら見ています。葛巻は4つの公社があって、住民はなんらかの形で公社にかかわっているそうです。経済的に豊かではないゆえの選択で、町長リードの取り組みが行われていています。そういうことを番組で紹介するのも面白いのではないかと思います。
テレビは非常にインパクトが強いゆえに、「おもいッきりテレビ」などで取り上げたものがよく売れたりしますが、いろんな面で、慎重でなければならないと思います。
ローカルの立場では、どうやって地元を活性化するか、経済的に自立させるかに焦点をあわせて番組をつくっていただきたいと思います。また、地元でいいものがあってもなかなか外では知られていないので、全国ネットの場で、東京に向かって情報を発信していただきたい。経済の活性のため県外の観光客に来てもらい、お金を落としてもらうためには、テレビ岩手の力が必要だと思います。
委員 この1年わたしも、かなりテレビをみたのですが、二つの大きな事件があって、今年始めの鈴木宗男関係の報道、ここまでやるかなということをマスコミがこぞって伝え、それが一段落したかと思ったら、北朝鮮の拉致事件で、非常に感情的で、大衆に迎合する形の報道をしていたのではないか、とマスメディア全般に対する不快感というか不信感をもってしまう部分がありました。そういう中でも、テレビ岩手から番組審議会のテーマの番組を見せていただくと、身びいきかもしれませんが、ほっとするようなものがありました。マスメディア全般の過熱報道の中、地元ではきちんとしたものをつくっていて、「貧乏に幸あり」で、ひとつの家族を丁寧におっていくのは、見ていて気持ちがよかったと思います。また「田中館愛橘」はとても勉強になって楽しくみることができました。著名な人でも一般の人でも、岩手のいろいろな人にスポットをあてて、心にうったえるものを作っていただくと、あとあとまで残ってよいと思いました。不景気で人々の不満もたまっている時代、心が和むような番組を期待します。
「いわて大航海時代」のシリーズはすっかり定着していて、いつも楽しみに見ています。前回の番組審議会ではいろいろ注文を申し上げましたが、岩手は市町村合併・少子化・過疎化などいろいろな問題をかかえており、そういったことを問題提起し、考えさせられることも多く、よい番組だと思います。また、以前から番組にも出演されていますが、知事は地方分権を訴えられてユニークな発言をなさっているので今後もとりあげていただきたいと思います。
委員 地元の偉人など、あまり知られていない人でも世界的に活躍している方がいまして、わたしは、田中館愛橘を紹介した番組はよかったと思います。また、各市町村の特色を盛り込んだ番組が多くあったのですが、掘り起こしがあってよかったと思います。長い時間をかけて取材されて、資料として残しておく努力はすばらしいと思います。
「いわて大航海時代」は先ほどもありましたが、岩手の今後を考えるうえで、指針になる番組だと思います。政治・経済・教育をふくめ、いろいろな切り口があってよいと思います。だだ、対象が高齢者に限られているようにも見受けられるので、若い人が楽しめる内容にして、小・中・高校生もみられる時間帯に放送できるとよいと思います。
「どこか行こうヨ」はいまの時代にあっていて、子どもたちを巻き込んだよい番組だと思います。「夢・見る・ピノキオ」は音楽とナレーションがマッチしていてよいと思います。「5きげんテレビ」は途中から見ても楽しめる番組で、今後もぜひ続けていただきたいと思います。
また、欲をいうと、一般の視聴者がもっと提案・企画し、参加できるような番組が一枠ぐらいあるとよいと思います。
なぜテレビ岩手は視聴率がよいのか、どのような努力をなされているのか一度伺ってみたいと思います。
委員 委員を引き受けるにあたって、番組をなかなか見る機会がなく不安もありましたが、よろしくお願いします。
「5きげんテレビ」はときどき見るのですが、季節にちなんだグッズの紹介はとても役に立ちます。また、食の紹介なども楽しみにしています。
平成6年、盛岡バイパス加賀野交差点で城南小学校の生徒が交通事故で亡くなったとき、私達が信号機の改善と歩道橋もしくは地下道の設置を関係機関、県議会・東署・公安委員会・県警本部・岩手工事事務所に要望した際、すべてを「プラス1いわて」で取材・報道していただきました。その甲斐がありまして、今年、その交差点に地下道設置が決まりました。テレビ岩手のおかげと感謝しております。報道にはこういう力もあるのだと強く感じました。
委員長 今年1年の自主制作番組の一覧をみますと、本数が多いのは勿論、内容が充実しているのを感じます。民放連の賞を受賞、視聴率三冠王もむべなるかなと思います。
注文を二つほど。「夢・見る・ピノキオ」で金ヶ崎をとりあげたときは、取材場所が多かったせいか、画面転換が早すぎて、もう少し訪問先を絞って取り上げるとよいと思いました。また、岩手でもいろいろな方言がありますが、それを引き出すため、地元の人が案内人になって、取材先の人と会話をするといった工夫をしてみてはどうでしょうか。
田中館愛橘博士の番組は、はじめて知ることも多くよかったと思います。シリーズとはいかないまでも、岩手の先人を紹介する番組があるとよいと思います。
委員の方からは、いろいろなご意見がありました。自社制作番組は自然・人物ともに岩手らしさがよくでている、という評価がありました。一方、今後の在り方について、全国にいる岩手出身の人を取り上げて欲しい、岩手の話題を全国に発信して欲しい、リーダーとして活躍している人物を紹介して欲しい、など要望がでました。
今後の放送のあるべき姿についてテレビ岩手さんから見解がありましたらどうぞ。
社長 先程、委員の方からテレビ岩手はなぜ視聴率がよいのかというお話がありましたので、それについて、個人的にですが、考えを申し上げます。番組を丁寧に作っているということは当然のことで、我々も自信をもっています。また、社の顔であるアナウンサー・キャスターが、岩手の人柄のよいところを取り入れているのか、腰が低く謙虚であること、それ視聴者の人にも伝わり、親しみをもってもらっているのだと思います。さんさ踊りでは観客に風船を配るなど、アナウンサーも率先して参加しています。
社側 「5きげんテレビ」の基本コンセプトは「視聴者とのキャッチボール」です。視聴者と同じ目線で取材をし、番組をつくることに心がけており、それが画面に出るのだと思います。
社側 いろいろお褒めいただきまして、ありがとうございます。アナウンサーは各局掛け持ちのフリーの方もいますが、テレビ岩手ではできるだけ自前の人間でやりたいという方針でやっております。また、テレビ岩手には多くの子どもたちが見学にくるのですが、手の空いているアナウンサーが輪番で対応し、説明にあたっています。年間で3千人ぐらいくるでしょうか。アナウンサーが社内を案内することで、親しみをもってもらえることもあるようです。
社長 話は変わりますが、先日、岩手日報の夕刊にテレビ岩手の番組について投書が載りました。新幹線開業特番でレギュラーの番組を放送しなかったことについて、放送できないのならば他の時間に振り替えるべきだ、他の局ではそうしているという内容が感情的に書かれていました。弊社では日報に対する申し入れと意見に対する反論の文書を出しました。特番等でレギュラーの番組が放送できない場合、放送枠を安易に振り替えることはできません。放送中止した番組を別の時間に放送すれば、また別の番組が放送できなくなります。文書には、そのような説明も書きました。また、実名をあげて載せる場合、こちら側にも取材すべきところ、されていないことを遺憾に思います。
委員長 本日はありがとうございました。以上で審議を終了いたします。

 

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